
FXとは
FXとは、取引を始める際に、FX会社に担保として「証拠金」を預け、
ある1種類の通貨と他の1種類の通貨を交換する取引のことです。
FXという名前は、「Foreign eXchange」の略で、
日本語で言うと「外国為替証拠金取引」です。
その交換する2種類の通貨を、「通貨ペア」と言います。
通貨ペアは、米ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドルというように表します。
FXの特徴としては、
通貨ペアに、いろいろな国の通貨を組み合わせられる、
24時間取引できる、
少ない資金で大きな取引ができる、
といったものがあります。
FXでは、どんな取引をして利益を上げるのかを、簡単にいうと、
例えば米ドル/円であれば、
為替レートが1ドル=100円の時にドルを買って円を売り、
1円円安になった1ドル=101円の時にドルを売って円を買うと、
売買した1ドルあたり、為替レートの差額の1円が利益になるということです。
この利益のことを、「為替差益」といいます。
上記の例の場合、ドルを買って円を売った後、
予想に反して円高になると損失になります。
為替レートでは、
円を「JPY」、米ドルを「USD」、ユーロを「EUR」
などと表示されます。
米ドルを買って円を売ることを、米ドル/円を買うともいい、
ロングポジションだとか、単にロングともいったりします。
反対の米ドルを売って円を買うことは、米ドル/円を売るともいい、
ショートポジションだとか、単にショートともいったりします。
米ドル/円の場合、円高になると予想すれば、ショートポジションを保有し、
円安になると予想すれば、ロングポジションを保有し、反対決済をします。
スワップ金利とは
FXであげることが出来る利益には、
為替差益の他に「スワップ金利」というものがあります。
為替差益では、為替レートの差額が収益源になりますが、
スワップ金利では通貨ペアの金利差が収益源となります。
この場合、高金利の通貨を買って、低金利の通貨を売ります。
今、日本円はかなりの低金利なので、日本円を売って、
高金利の通貨を買うという感じです。
このポジションを保有中、金利の差額を毎日スワップポイントとして受け取れます。
ただし、保有しているポジションの、通貨ペアの金利が逆転すると、
金利差分支払うことになります。
また、市場の状況によっては、どちらの場合も支払いとなることもあります。
レバレッジとは
最初のほうで挙げたFXの特徴として、少ない資金で大きな取引ができる、
というものがありました。
FXには、「レバレッジ」というものがあって、
資金の何倍もの取引ができるようになっています。
レバレッジとは、テコの作用のことで、レバレッジが100倍であれば、
取引金額の1/100の資金で取引ができるようになっています。
レバレッジを大きくかければ、得られる利益は大きくなりますが、
受ける損失も大きくなりますので、ハイリスク・ハイリターンです。
儲かっているうちにやめることができないと、資金を失う可能性大です。
実際にレバレッジをかけすぎたため、資金を失う人が増えたので、
現在、日本ではレバレッジは最大25倍と規制されています。

ロスカットルールとは
FX会社のホームページを見てみると、
「ロスカットルール」(単にロスカットとも)
という言葉を見かけます。
ロスカットルールとは、
これ以上損失を出さないという水準を決め、
損失がその水準以上になったら、
強制的に決済して損失の拡大を防ぐ(ロスカットする)仕組みです。
もし、この仕組がなければ、資金をすべてなくしたり、
場合によっては損金の支払いが必要になったりします。
ただ、ロスカットしても、相場の状況によっては、
損金が発生してしまうこともありますが。
スプレッドとは
他にも、FX会社のホームページに出てくる言葉で、
「スプレッド」というのがあります。
スプレッドというのは、買値(ASK)と売値(BID)の差額のことです。
例えば、米ドル/円の場合で、ASK100.01、BID100となっていたら、
スプレッドは0.01円=1銭となります。
この差額が大きいと「スプレッドが広い」、
小さいと「スプレッドが狭い」と言います。
FXでは、最小単位を「pips」(ピプス、ピップス)で表すので、
この場合のスプレッドの1銭は1pipsと表します。
スプレッドは、取引コストで、FX会社の手数料みたいなものです。
このスプレッドがあるために、
上記の例の場合だと米ドル買ってすぐ売ると、1銭の損失となるので、
スプレッド分を越えて為替差益が出ないと、
利益にならないということになります。
ですから、スプレッドは狭いほうが良いわけです。
ですが、スプレッドが極端に狭いと、スリッページが発生しやすくなります。
スリッページとは、
注文時に指定した為替レートと、
実際に約定(やくじょう)された為替レートの差のことです。
(約定とは、注文が執行されて、売買が成立することです。)
スリッページを避けるには、スリッページの発生しにくい、
約定力の高い業者を選定することが必要となります。
FXの利益にかかる税金
FXで得た利益について、税金はどうなっているのでしょう。
FXで得た利益は、雑所得扱いで、申告分離課税となっています。
申告分離課税なので、FXで得た利益と株の損失を相殺する、
といったことはできません。
税率は一律20%に、2037年(平成49年)12月31日までの所得には、
復興特別所得税がプラスとなります。
年間で損失が出た場合には、
毎年、確定申告することで3年先までの利益と相殺できます。