電磁加速砲(レールガン)とは
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電磁加速砲(レールガン)とは

電磁加速砲(でんじかそくほう)とは、

物体を電磁誘導(ローレンツ力)によって

加速・射出する装置のことです。


レールガン(Railgun)とも呼ばれます。


ローレンツ力というのは、荷電粒子(電子など)が磁場の中を運動すると受ける力です。


電磁加速砲(レールガン)の原理

それでは、電磁加速砲の原理がどんなものか、簡単に説明します。

(下図参照、クリックすると拡大します。)


直流電源のプラスにつないだレールを1本、

マイナスにつないだレールを1本、

計2本のレールを用意します。


その2本のレールの間に、電気伝導体を

弾体(弾として飛んで行く部分)として挟みます。

弾体はレールの間を通電するので、レールと弾体に電流が流れ、

右ねじの法則に従って磁場が発生します。


発生した磁場と、弾体に流れる電流の向きから、

フレミングの左手の法則により、弾体は下図のFという力を受け、

加速し射出されます。

原理

電磁加速砲(レールガン)の問題点

次に、電磁加速砲の問題点です。


・レールという直線導体なので、コイルより弱い磁場しか発生できませんから、

強い磁場を発生させるには、非常に大きな電流を流し続ける必要があります。


・加速には、十分な距離を必要とします。


・レールと弾体は、電流を流すためには接触している必要があります。

この場合、電気伝導体ではない弾体に取り付けられた、

電気伝導体がレールに接触しているというのでも良いです。


接触部分には、電気抵抗があるため、

大電流を流している分、大きなジュール熱が発生し、

電気伝導体などの一部が蒸発プラズマ化してしまいます。


蒸発すれば、接点が無くなるので、弾体は射出されません。

また、プラズマは電気を通しますが、飛散してしまうと弾体は射出されません。


ですが、プラズマを発生させて密封し、電気伝導体として使おうとする研究が、

現在進められています。


電磁加速砲(レールガン)は近い将来実用化される?

現状では、電磁加速砲は実用化されていません。


とはいえ、アメリカ海軍が2015年10月~2016年9月の間に、

洋上での実証試験に入ると発表しています。

性能としては、実用段階で射程200km超、

初速マッハ7(約2380m/s)超と見積もっているそうです。

目標としては、射程320km、初速2550m/sを目指しています。


日本でも、自衛隊が「艦載電磁加速砲の基礎技術に関する研究」として、

予算をつけて研究中です。


電磁加速砲(レールガン)が実用化される日も、

そう遠くないかもしれませんね。

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