菊芋とは
菊芋(きくいも)とは、キク科ヒマワリ属の多年草です。
北アメリカの北部から北東部の原産で、
アメリカ・インディアンのトピナンブ族が食べていたので、
ヨーロッパでは「トピナンバー」と呼ばれています。
他にも、
「アメリカイモ」「ブタイモ」「サンチョーク」
「エルサレム・アーティチョーク」
といった別名があります。
菊芋は、草丈1.5~3mで9~10月に菊に似た花をつけて、
10月末に地中に塊茎を作ります。
塊茎(かいけい)とは、地中の茎の一部が養分を蓄えて、
大きくなったものです。
菊芋だけでなく、じゃがいもやこんにゃく芋も塊茎です。
菊芋という名前は、花が菊に似ていて、芋ができるので付けられました。
日本には、江戸時代末期に飼料用として入ってきました。
第二次世界大戦後の食糧難の頃には、作付統制野菜として代用食とされました。
外来生物法では、要注意外来生物に指定されています。
菊芋はダイエットに効果がある?
このような菊芋が、ダイエットに効果があるといわれています。
一般的に芋といえば、デンプンを多く含みますが、
菊芋の成分には、デンプンはほとんど含まれません。
そのため、菊芋100gで35kcalと低カロリーです。
菊芋の主成分は、「イヌリン」というものです。
イヌリンは多糖類で、体内で消化されない水溶性食物繊維です。
このイヌリンは、胃から腸へ移動していくうちに、
水分を吸収してゲル状になります。
この状態で消化されず、腸内にとどまり、
ビフィズス菌などの善玉菌の餌になります。
この時、悪玉菌を増やすことなく善玉菌だけ増やすので、
腸の働きが良くなります。
また、一緒に摂った糖、コレステロール、脂肪を包み込んで、
吸収を妨げて排出します。
このようなイヌリンの作用から、
菊芋はダイエットに効果があると言われているのでしょう。

イヌリンは、菊芋に一番多く含まれていますが、
ごぼう、にんにく、たまねぎなどにも多く含まれています。
ですので、ごぼうなどもダイエットに効果があるといえると思います。
とはいえ、ダイエットとしては生活習慣の改善が基本だとは思いますけどね。