しし座流星群って、ご存知ですか?
私は、テレビや新聞で騒いでいたことがあったなぁという程度しか知らず、
最近までしし座から流星が飛んでくると思ってました。
流星がしし座なんてとても遠いところから、
地球まで本当に飛んでこれるのかという疑問を抱きながらですが。
この思い込みが間違いだということが、最近、知人と話していてわかったので、
少し詳しいことが知りたくなり、調べてみました。
○○座の見える方向を中心として出現するのが○○座流星群
まずは、流星群についてです。
流星群というのは、空を見ていると、
ある1点を中心として放射状に軌跡が広がるように出現します。
その、ある1点のことを
「放射点」または「輻射点」
といいます。
放射点のある方向に見られる星座が「しし座」なので、
「しし座流星群」というのだそうです。
ですから、他の「~座流星群」というのは、
その星座の見える方向に放射点がある流星群ということになります。
しし座流星群とは
それでは、しし座流星群についてです。
毎年、11月14日頃から11月24日頃に見られます。
太陽黄経235度前後、
日付で言えば11月17日頃(数日ずれることもありますが)に極大となり、
最も多くの流星が観測されます。
放射点の位置は、赤経152度、赤緯+22度です。
そう言われても、私には、それがどのへんだか全然わかりません。
調べてみてわかったことは、東の空を見ていればいいようだということです。
放射点は、午後11頃から地平線上に昇ってきます。
この頃から流星が見え始めます。
放射点の高度の低い時間帯では、
流星物質が大気層にほぼ水平に入るため、
長い軌跡を描いて、数秒程度見ることができます。
深夜2時頃になると、
短時間で濃い大気層に突入することになるので、
一瞬で消えますが、摩擦により光度が増し、
「火球」と呼ばれる明るい流星が見られたりします。
しし座流星群の流星の対地速度は秒速71kmと全流星群中、
最高の速度で、速く明るい流星が多くみられます。
母天体は、
「テンペル・タットル彗星」
です。
母天体とは、
流星現象の元になる物質(ゴミとかチリとか言ったりします)である
「流星物質」を撒きちらす天体のことです。
テンペル・タットル彗星は、
33.2年の周期で太陽に近づき(回帰といいます)、
その前後数年は流星の出現数は増大します。
彗星は氷とチリ(流星物質)から出来ていて、太陽に近づくと氷が溶け始め、
たくさんの流星物質を撒き散らしながら移動します。
その撒き散らされた流星物質のたくさんある場所を、
公転で移動している地球が通過すると、
大量の流星物質が地球の大気中に入り、
極大時には1時間あたり数百個から数千個の流星が見られたりします。
ただ、テンペル・タットル彗星が太陽に近づいたからといって、
必ずしもこんなに流星が見られるとは限らないそうです。
逆に、太陽から遠い時期は氷が溶けないので、
それほど流星物質を撒き散らしませんから、
極大時でも1時間あたり数個から10個程度しか流星を見られません。
テンペル・タットル彗星の1999年の回帰の時には、
日本では2001年にたくさんの流星を見られました。
次の回帰は、彗星の周期からすると2032年でしょうか。
18年後、しし座流星群の大出現を見られると良いですね。
ちなみに、今年(2014年)の極大時は11月18日7時頃だそうです。
7時頃といえば、夜明け後ですから、それほど流星は見れないかもしれません。
彗星の周期からすると、太陽から遠ざかっている時期でもあるので、
あまり期待しないほうがよいのかもしれません。