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A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは(2)A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは(1)からの続き

 

細菌の名前の中に、β溶血性とありますが、

溶血というのは、血液中の赤血球が破壊される現象のことです。

で、細菌の溶血性というと、その細菌が溶血を起こすのかどうか、

また、溶血を起こした場合、どんな状態になるのかによって、

α、β、γの3つの型に分類されます。

β溶血性の細菌を血液寒天培養すると、周辺の赤血球のほとんどを破壊するので、

顕微鏡で見ると周りが透明になります。

 

A群溶血性レンサ球菌は、グラム陽性菌でもあります。

グラム陽性というのは、グラム染色法による分類で、細菌を色素で染色して区別します。

グラム染色法とは、光学顕微鏡で見ると、区別のつきにくい細菌に、

色をつけて観察しやすくするためのものです。

陽性の細菌は紫色に、陰性の細菌は赤色になります。

条件によって、陽性になったり、陰性になったりする不定性というのもあります。

A群溶血性レンサ球菌は、咽頭炎のほかに

膿痂疹(のうかしん)、猩紅熱(しょうこうねつ)、中耳炎(ちゅうじえん)、

蜂窩織炎(ほうかしきえん、または蜂巣織炎(ほうそうしきえん))、

肺炎、化膿性関節炎(かのうせいかんせつえん)、骨髄炎(こつずいえん)、

髄膜炎(ずいまくえん)、壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん)、

毒素性ショック症候群(どくそせいしょっくしょうこうぐん)なども起こします。

 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の潜伏期間は2~5日で、

潜伏期での感染性はわかっていません。

発症したときの症状としては、突然の38度以上の発熱、咽頭痛(いんとうつう、

のどの痛み)があります。

他に、嘔吐、全身の倦怠感、腹痛、筋肉痛、頭痛などを伴うこともあります。

 

まれに重症化して、猩紅熱となることがあります。

その場合、発熱が始まってから12~24時間すると、

全身に小さな赤い斑点や日焼けのような発疹が出たり、

3日、4日すると、舌に赤いぶつぶつがでる「苺舌(いちごした)」になったりします。

 

重症といっても、猩紅熱は抗生物質がよく効くので、昔ほど怖い病気ではなく、

溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)として、治療は行われます。

 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは(3)へ続く

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