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半夏生とは?そして、何を食べる?半夏生(はんげしょう)とは、雑節の一つで、夏至から11日目の日です。

現在では太陽の黄経が100度となる日のことで、毎年7月2日頃です。

七十二候の一つでもあり、二十四節気の夏至の末候です。

 

半夏生の名前の由来は、半夏(はんげ、カラスビシャク(烏柄杓)のこと)の生える頃だからと云われています。

カラスビシャクはシュウ酸カルシウムを含む毒草ですが、半夏という生薬でもあります。

 

ハンゲショウ(半夏生、半化粧)という植物もありますが、カラスビシャクとは全く違う種類で、カタシログサ(片白草)とも呼ばれます。

ハンゲショウの名前は、半夏生のころに花が咲くからという説があります。

葉の一部を残して白くなるため、半化粧と名付けられたという説もあります。

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稲作では、「チュウ(夏至)ははずせ、ハンゲ(半夏生)は待つな」ということわざがあります。

これは、田植えは夏至が終わってから半夏生までに終わらせなければならないということです。

田植えが半夏生の後になると、収穫が減ると言われ、地域によっては、収穫が半減すると言われています。

半夏生の頃に降る雨を、半夏雨(はんげあめ)、地域によっては半夏水(はんげみず)と呼び、大雨になることが多いそうです。

田植えをしてすぐに大雨になると、植えた苗が根付いていないので、流れてしまったりします。

このことわざには、大雨になる前に田植えを済ませ、少しでも根付くようにという意味があるのかもしれません。

 

半夏生には、農作業を休むところは多いようです。

この時期には、天から毒が降るので、このころに採った野菜などは食べてはいけないと言われています。

三重県では、ハンゲという妖怪が徘徊するので、農作業を行ってはいけないそうです。

埼玉県では、竹の花を見ると死んでしまうから、竹林には入ってはいけないとされています。

このような言い伝えによって、田植えで疲れた体を休める事ができたのでしょう。

 

田植えの疲れを取るのに、休むだけでなく、疲労回復に効くものを食べる風習のある地域があります。

関西の一部地域では、タコのように稲がしっかり根付くよう願を掛けて、「タコ(蛸)」を食べます。

タコにはタウリンが豊富で、疲労回復に適しています。

福井県の大野市では、疲労回復によいということで、大野藩主が推奨して鯖を食べるようになりました。

その鯖は、「半夏生さば(はげっしょさば)」と言われています。

鯖には、疲労回復に効くナイアシンが多く含まれています。

香川県では、田植えや麦刈りが終わったこの時期、労をねぎらって「うどん」や「半夏団子(はげだんご)」食べるようになったそうです。

奈良県の香芝市周辺では、「半夏生餅(はげっしょもち)」とか「さなぶり餅」という小麦粉を混ぜた餅に、きな粉をつけて食べます。

豊作を願って田の神に供え、農民も共に食べたことが始まりだそうです。

これらに使われている小麦粉には、筋肉疲労の回復に効くグルタミンペプチドが含まれています。

 

このように、昔の人は田植えという重労働が終わったら、体をやすめ疲労回復に効く食べ物を食べ、真夏の暑さに備えていたのでしょう。

すごい知恵だなあと感心してしまいます。

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